今から11年前、2003年に妻ルビーさんを胃がんで亡くしたスタン・ビートンさん(68)。長い間、スタンさんの心の支えになっていたのは、最愛の人の美しい声でした。
10年以上もの間、彼が大切に保存していたのは、ルビーさんからのボイスメッセージ。このメッセージのために電話会社を変えるようなことはしませんでした。
しかし、その声は失われてしまうことになります。イギリスの大手電話会社『ヴァージン・メディア』が2014年にサービスのアップデートを行ったところ、ボイスメッセージの記録が消されてしまうトラブルが発生しました。
最愛の人を2度も失い、スタンさんは悲しみに暮れていました。
この事を知ったヴァージン・メディア社は、なんと最高の技術者10人を投入し、音声データの復元に取り組みます。そして、BBCラジオのインタビューという形で、ルビーさんの声をスタンさんのもとへサプライズで届けたのでした。
レポーターからルビーさんの声が復元された事を告げられ、驚くスタンさん。はじめは疑っていたスタンさんでしたが、復元されたルビーさんの声に「妻の声だ!」と涙を流します…。そのときの様子を収めた動画がこちらです。
ヴァージン・メディア社のチームを率いたロブ・エヴァンスさんは、音声の追跡は、干し草の山の中で針を見つけるような作業だったと語り、10人で3日間を費やしたとのこと。スタンさんは、復元に対して費やされた人と時間に驚き、ヴァージン・メディア社に感謝を述べています。
「素晴しい…素晴しい」と涙を流すスタンさんの姿に、亡くなってから10年以上経っても変わらぬ愛の深さを感じずにはいられません。
Heart-warming story of pensioner who feared treasured voicemail of late wife was lost forever http://t.co/bfyOmo8Rq4 pic.twitter.com/VMJT5YMvwz
— Martin Shaw (@MartinShawWRNS) 2015, 1月 28
original source: grape