日本音楽著作権協会(JASRAC)が、市販のCDなどをBGMに利用する場合について、アパレル専門店や美容院などに向けて啓発活動を進めているそうです。
市販のCDや、デジタル配信されている音楽を携帯音楽プレーヤーに落とし込んでBGMとして流している場合、著作権者の許諾を得ないと無断演奏となり演奏権の侵害にあたるそうです。
JASRACの場合、管理している楽曲は、作品データベースで公開しているもので約305万曲。手続きを取れば1店舗当たり年間6000円で市販のCDを店舗のBGMに利用できるそうです。
無断演奏を放置すると適正利用店舗との不公平を生むため、02年からBGM利用についての管理を開始し、13年初頭からアパレル店・美容院への対応を強めている。周知を図るため、広報活動や店舗へのアンケート調査と手続きを促す書面の送付などを行い、利用者の関連団体ともコンタクトを取っている。対象となる店舗は全国に約130万店あるとみている。
こうした取り組みの結果、「BGMの個別利用の手続きを取る店舗が飛躍的に増えた」(大橋健三常務理事)。「アパレル業界はコンプライアンス(法令順守)の意識が高いので説明すれば理解してもらえるケースがほとんど」という。
年間6000円なら安いものだ、と思われるかもしれません。ですが、130万の店舗が支払ったとすると、JASRACは総額78億円の利用料がとれる計算になります。
これがアパレル専門店や美容院だけの利用料だというのですから、他業種の店舗を含めるとどれだけの利用料がとれるのでしょうか…?そして、利用料は正確に著作権者の印税にまわされるのでしょうか…?
- 出典
- 繊研新聞