北海道砂川市にある「いわた書店」には全国から注文が集まります。いったいどんなサービスを行っているのでしょうか?
外観は普通の小さな書店に見えます。
店内も普通の書店ですね。
店主の岩田徹さん、夢はお客様に満足していただける本で店を埋め尽くしたいと語ります。
「大体、店にいますので是非遊びに来てください」
え?北海道に誰もが簡単に遊びにいけるわけないし、どうして全国から注文が殺到するんでしょう!?
それは、「お任せ選書一万円」というサービスが理由。申し込み時に、最近読んだ本と○、×、△でつける評価と職業やよく読む雑誌などのアンケートに答えてもらいます。それをもとに喜んでもらえる本を選んでくれるのだそうです。
好みが明確な人はわかりやすいが、『鬼平犯科帳』と中村うさぎのエッセイどちらにも「◎」をつけてくるような“オールラウンダー”相手の選書こそ、店主の腕の見せどころ。「そういう人には明治時代に日本を旅したイザベラ・バードの『日本奥地紀行』。こうくるか、という変化球を投げて読書の幅を広げてほしいんです」。
北海道書店ナビ | いわた書店 ーより引用
コミックなどの要望にはアルバイトの方が選書をしてるそうです。こちらも好評なんだそうです。
始まりは、高校同窓の先輩に書店業界の厳しい状況を話したところ「それじゃあ面白そうな本を見繕って送ってくれよ」と数人の先輩から1万円札を渡されたことだそうです。病院長、裁判長、社長といった様々な職種の面々に対して本を選び、なぜその本を薦めるのかを手紙にして添えました。この経験で「読者の目で書棚を見ること」を忘れていたのに気付かされました。この1万円選書が知られるようになり日本中から選書の依頼が来るようになりました。
自分で選ぶ本ってつい似たり寄ったりの本になってしまいます。知らない作家の本などにはなかなか手が出しづらかったりもしますよね。そういう所を埋めてくれるような本を選んでもらえるとユーザーにも好評みたいです。おもしろい本を読んでもらいたいという気持ちから始まったこのサービス。素敵ですよね。