出会いは突然でした。ハイキングに訪れた2人は怪我をした子ギツネを見つけ、途端にその魅力に釘付けになってしまいます。もう、この時から2人の運命は決まっていたのかもしれません。
戸惑いながらも、子ギツネに食事を与え、傷の治療と回復に努める2人。次第に子ギツネも心を開いていきます。
すっかり子ギツネの虜になった2人は、人形を使って狂ったように子ギツネの機嫌を伺います。
子ギツネは食事の摂り方も覚え、2人を手なづけた確信からか、すっかりドヤ顔です。
用意された人形たちを後目に、トイレの使い方まで覚えたのか、2人を更なる魅力で引き寄せます。
もう、こうなったら止まりません。2人に撫でさせたり抱かせたりすることも覚えました。ハフハフ言う様はまるで犬。擦り寄る様はまるで猫。
5日もたつと、赤ん坊のような食事のとりようです。
ですが、人間たちも甘くはなかったのです。
いつものように甘えさせるかの如く近寄り、ひとしきり撫で回すと…。
なんとケージに閉じ込めて、どこかへ連れ去る準備を始めました。突然のことに戸惑う子ギツネ。
自分の立場を思い出したのか、懇願の声をあげますが、それも徒労となります。
こうして子ギツネは野生生物センターに預けられてしまいます。
子ギツネの魅力に取り憑かれた2人にあまりに可愛がられたために自分の立場を忘れ、ありもしない夢を見た子ギツネに訪れた突然の別れ。
というような、物語かどうかはわかりませんが、子ギツネは野生生物センターで野生に帰れるよう育てられるようです。野生の動物は簡単には飼育できないので、このような措置が動物にとって自然なことであるとされています。
ですが、こんなに人に懐いて甘える可愛い姿を見てしまうと、どうしても一緒に暮らしたくなってしまいますよね。
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