日本でただひとつのダム撤去の影響は大きかった。海も川も再生し漁獲量も上昇

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日本で唯一、撤去作業が進められているダム、熊本県・球磨川の「荒瀬ダム」。多くのダムの建設計画が進められているなかただ1基だけ撤去が進められています。

「観光で潤う」、「電気代がタダになる」、「洪水も無くなる」と説明されたバラ色の荒瀬ダムが竣工してからの50数年余り、地元住民は振動被害に悩まされ、かえって増えた水害被害により家を失って故郷をはなれる人も多く、また川を真っ黒に染めるほどいたアユやウナギの激減に地域を支えていた自然資源も失い、そうした結果地域は衰退の一途をたどるという苦難を強いられてきた。「私たちは50年我慢した。もう球磨川を私たちに返してくれ」 そう言って荒瀬ダムのある坂本村(現在の八代市坂本町)の古老たちが立ち上がり、ダム撤去が最初に決定した平成14年からも、もう10年が経過した。どれほどこの日を待ち望んだことか・・・それは彼らの笑顔が物語っている。

荒瀬ダム撤去とゲートの向こうに見える未来 ーより引用

そんな地域住民の想いを受けて、荒瀬ダムの撤去作業は始まりました。2010年3月末で発電を停止し、水門を開放。同年12月には、2012年度から6年かけて撤去する計画が策定され、2012年9月1日、撤去工事がついに開始されました。

荒瀬ダム:工事Webサイト (熊本県八代市)

こちらのサイトでは撤去工事の進捗が逐次アップロードされていて、地域住民にも状況がわかるようにされています。

「撤去作業はまだ途中ですが、川の水はだいぶきれいになりました。土砂も流れ、川の流れや生態系にとって重要な河原も復活しつつあります」

撤去作業の効果は海にいち早く現れた。長年ダムに溜まっていた土砂が海に流れ、干潟の再生が始まっている。その影響で、貝類の漁獲量が上昇。長らく姿を見なかったウナギまで獲れるようになった。

日本で唯一の例。ダムを撤去したら川も海も再生した ーより引用

今、現在も撤去作業は進行中です。長年、撤去作業を推し進めてきた元八代市議つる詳子のfacebookには撤去作業の様子が動画でアップロードされています。

今はまだ、6段階ある撤去工事の3段階目が終わるところで、これから3年かけて撤去が完了する予定です。

こちらの動画では球磨川の支流である百済来川の再生が進んでいる様子が撮影されています。

まだまだ自然は再生できるんですね。早く撤去作業が終了して建設前のような自然が帰ってくることを祈ります。

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